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祖母が遺した古い家に女が四人、私たちは共同生活を始めた。糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。静かな、けれどたしかな実感に満ちて重ねられてゆく日々。やさしく硬質な結界。だれかが孕む葛藤も、どこかでつながっている四人の思いも、すべてはこの結界と共にある。心を持つ不思議な人形「りかさん」を真ん中にしてー。生命の連なりを支える絆を、深く心に伝える物語。
祖母が遺した古い家に女が四人、私たちは共同生活を始めた。糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。静かな、けれどたしかな実感に満ちて重ねられてゆく日々。やさしく硬質な結界。だれかが孕む葛藤も、どこかでつながっている四人の思いも、すべてはこの結界と共にある。心を持つ不思議な人形「りかさん」を真ん中にしてー。生命の連なりを支える絆を、深く心に伝える物語。
レビュー(353件)
少しスピな感じ
私は趣味で機織りをしているので、興味があるのでは?と友人が勧めてくれました。 織りのことはまあまあかな、という感じでしたが、スピリチュアルな感じが少しあるので、自分はそういうのがちょっと…なのですが、そういうことがなんでもない人にはいいかと思います。
発売当初くらいに購入しましたが、いろんな友達に勧めるうちに紛失… やっと再購入しました。 寝る前に少しだけ、と読み始めたら、次の日仕事なのに止まらない。
つづき
これは りかさんの 続きです 人それぞれの生き方と 心の格闘など 読んでいて 苦しい 辛いものが ありますが 読んでよかったと 想いました とっても良いです
《生命の連なりを支える絆を、深く心に伝える物語》 まさに。『りかさん』とあわせて読むことをおすすめします。
「西の魔女が死んだ」に続いて梨木作品二作目です。 4人の女性が共同生活を送る中での季節の移ろいやそれぞれが抱える気持ちが繊細なタッチで描かれています。 「織物」や「染色」だけではなく、「家事」を含めた手仕事がより身近に感じさせてくれているような気がしました。 「りかさん」が絡んだ話も神秘的で、非現実的な話が好きではない私にもすんなりと入りこむことができました。 ただ、必要不可欠だったのかもしれませんが、クルムの話を盛り込んだことで私の中でこの本へのカラーが変わってしまったような・・・。要は、読み込めなかっただけかもしれませんけど。