現在、医学部志願者が急増している(二〇〇七年度12万8000人→二〇一四年度16万9000人)。その原因は、(1)親子ともに強い安定志向、(2)私立大医学部の学費値下げ(1000万円以上)である。これにより、従来からの医師家庭や富裕層にサラリーマン家庭が参戦、全国の80医学部を難化させている。たとえば、信州大、岐阜大、三重大医学部の偏差値は東大理科一・二類と同等となった。本書は、「どうすれば医学部に入れるか」を主題に、子どもの育て方から入試体策までを述べ、外部から窺い知れない医学部や医師の世界もリポートする。医学生や医師の肉声もふんだんに盛り込んだ決定版!
レビュー(6件)
従来、医学部進学は医師の家庭の特権であった。だが社会情勢は様変わりしてきていることが述べられている。タイトル通り、何となく、うちの子供でも医学部に行けそうな感覚を持てる、期待感の持てる本ではある。 筆者はその大きな理由として、順天堂大学医学部など有名私立医学部が、学費を下げたことを挙げる。6年間で2000万円ぐらいなら、確かに何とか子供を医学部にやれそうな気はしてくる。しかし、コロナ禍で、状況はまた変わりつつある。一つは東京女子医大など学費が大幅に上昇した私立医学部が増えたからだ。また、順天堂大学医学部など、学費の面で安価なところは難度が急上昇して偏差値的にとても手が出ないからだ。 夢は遠のきつつある。著者にはそういう新たな状況を再度調べて書いてもらいたい気もする。