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2019年4月から金融業界の「憲法」、検査マニュアルが大きく変わり始める。森信親金融庁長官から遠藤長官に代替わりして「捨てられる銀行」シリーズで明らかにしてきた改革路線の何が変わり、何が変わらないのか。そのすべてを明らかにする。今までの路線に安住する金融マンには何が待っているのか。どう変わらなければいけないのか。「計測できない世界」を制する者だけが生き残る。 2019年4月から20年間続いた金融のルールが本格的に変わり始める。 その変革は、森信親金融庁前長官が退任し、ほっと一息ついている地方銀行をはじめとする金融業界に衝撃を与えることになるだろう。 15万部のベストセラー『捨てられる銀行』で、著者はいち早く森改革路線の本当の狙いを明らかにした。 「予告の書」発売から3年、ついに金融界の「憲法改正」が本格的に始まる。 遠藤新長官の狙いは何なのか? それは森路線を覆すものなのか? 継承なのか? 金融業界に籍を置くならば、経営者から新入社員まで、この変化に乗り遅れることは「捨てられる」ことを意味する。 金融業界の大変革の全貌を見通し、その背景にあるビジネスモデルの世界的な大転換を明らかにする。 過去の計測できる数字に安住するものは、金融界では生き残れない。「計測できない世界」を制する者が未来の勝者となる。 金融マンは、どう未来を切り開けばよいのか? 答えは本書から導くしかない。 第1章 金融革命とポスト森金融行政 メインバンクを変える地方の雄/森金融革命とは何だったのか/地域金融革命と資産運用改革/現場主義者・遠藤新長官の頭の中/地域生産性向上支援チーム/何が変わり何が変わらないのか/「行かない革命」の脅威/銀行再編の限界/預金送金決済が銀行から消える日/アリペイが起こす信用革命 第2章 20年の金融ルールが変わる 検査マニュアルとは何だったのか/別表が招いた金融排除/引当が一変する/五味元金融庁長官の証言/「検査マニュアル」はどう変わるか 第3章 「共感」と金融 共感が世の中を動かす/保険の魔術師と呼ばれる男/飛騨から生まれた「育てる金融」/金融業者のクラウドファンディング/鶴岡を世界一にした金融マン 第4章 さよなら銀行 追い詰められた支店長/客を売ったメガバンク/衝撃の金融庁臨店/銀行は人に不幸を売る仕事?/相手にするのはAKとKK/商工中金の闇/ 第5章 「計測できない世界」にどう対処するか スルガ銀行が示すもの/本当のリスクとは何か/大きくなる誘惑/鎌倉投信・新井の新たな挑戦/リレーションシップ・インパクト論/「計測できない世界」に立ち向かう/捨てられない銀行員 金融革命とポスト森金融行政 20年の金融ルールが変わる 「共感」と金融 さよなら銀行 「計測できない世界」に銀行は対処できるか
レビュー(20件)
さらば銀行
銀行だけではなくなく、既存の金融自体の存在意義が問われている。金融当局が目指す方向と進まない金融機関の改革を分かりやすく書いています。金融は一例で、社会のあり方自体が変わって来るのだろうと考えさせられた。
これは何なんだろう。捨てられる銀行1、2や金融排除とは明らかに異なっている。 個人的には、これらの書籍での取材で感じたことの総決算のつもりで書いたのではないかと推測する。本書の対象は金融にとどまってはおらず、不確実性の中でどう生きるのか、なぜ組織は暴走するのか、変革のために必要なものは何か。このような問いかけへの答えを求める内容となっている。 上手くまとまらないが、不確実な世界の中で安易な数値による計測に惑わされることなく、勇気を持って行動すべきということを述べていると感じた。 組織論のところは、テーマ、ページ数の関係もあり、踏込み不足か。消化不良との評価もできると思うが、意欲作として捉えたい。著者なりの挑戦だと思う。
極めて無知な方が書いた本ですね。
筆者は新銀行東京をつくるつもりか?するが銀行、西京銀行などのビジネスモデルを推奨していた森長官らを褒め称えるシリーズ。結果として…全く駄目(笑) 読み物としても、今までで一番面白くない。過去2冊の方がまだまし。
シリーズ3巻全部読みました。特に今回は業界の人間ですが、若手に推奨して読ませたいと思います。私自身は運用商品の営業担当でも融資担当でもないですが、傍目に見ていても収益目標や残高目標を半年ごと課せられてあくせくしているのを間近に見ると本当にやりたい仕事として本心から取り組んでいるのか心配していましたが、本書で方向性のヒントは得られると思うので、あと自らが何をするかですよね。
なかなかよかった。
著者の捨てられる銀行シリーズ、金融排除ともに読んでいます。まず、読者に伝えたいことは、帯のコメント、金融、銀行という言葉を見て、私には関係ない、難しそうという先入観を待たずに読んでみる価値があるということ。著者の本は、金融用語も当然ありますが、金融庁内部や全国各地を取材し、金融庁では、こんなことがというだけでなく、取材対象者の裏にある人間模様、人間ドラマの描写も素晴らしく、読み易く、感動します。まさしく、感動とは、数値では計れない人の心にどう響くか。共感を得られるかだと思う。まずは、読んで見て欲しい。