自閉症児者が方言をしゃべらないというのは噂なのかそれとも真実なのか。発達障害、方言、社会的機能と多角的な視点から挑んだ、著者の10年にわたる研究成果の書き下ろし。
発 端
第1章 自閉症は津軽弁をしゃべんねっきゃ
第2章 北東北調査
第3章 全国調査
第4章 方言とは
第5章 解釈仮説の検証
第6章 方言の社会的機能説
第7章 ASD幼児の方言使用
第8章 ASDの言語的特徴と原因論
第9章 家族の真似とテレビの真似
第10章 ことばと社会的認知の関係
第11章 かず君の場合
第12章 社会的機能仮説再考
第13章 方言を話すASD
第14章 「行きます」
第15章 コミュニケーションと意図
おわりに
レビュー(11件)
意外と学術的
この本、タイトルにつられてつい買ってしまいますね。 自閉症と方言の関係は、確かに大変興味深いものですが、この本のタイトルからすると、いろいろなエピソードが満載、というような印象を受けます。 実際に読んでみると、思ったよりも学術的で、各種のデータを示しながら、この本のテーマについての有意性を検討していく感じです。 個人的には、まあそれでも、十分面白いと思いますが、単にお話を読みたい人にとっては、ちょっと固い内容になっているかもしれません。
「現場の風説」を学術的方法にて検証した好著。現場的立場からは「あ、こうやってエビデンスを構築するのね」という勉強にもなり、学者の立場の方へは「現場の感覚に重きをおけ!」というメッセージにもなろう。津軽にルーツを持つ当方としてはその意味でも大変興味を持てる一冊だった。