数学界に自分の頭脳を捧げたいと思っている上杉和典は、互い才能を認め合っていた野球部エースの早逝に触れ、彼が命を削っても成し遂げたかった真の目的を探し始める。それが自分の人生を揺るがせるものになるとは知らずにーー。
野球は、そんな底の浅いものじゃない。大事なのは、高校生が自分で考え、全力を投入し、勝敗という形でその結果を受け止め、自分の心身に反映させて、さらに考え、ぶつけ、その繰り返しで心を成長させ、自分を信じる気持ちを構築する事だ。それができるのは、勝ちを目指さない野球だけなんだ。 --本文より
レビュー(13件)
高校生たちのひたむきな物語です。
会話形式が多く、読みやすい本でした。スター的存在で、期待されながら、甲子園の土を踏めないまま急になくなった高校生をめぐり、彼が成し遂げられなかったことを主人公がかなえようとしていくうちに、彼が知らなかった世界を見ていく。高校生たちが夢中になって野球に打ち込む姿がとても印象的で、最後にどんでん返しがあり、先を読みたくなるような本でした。