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重い腎臓病を抱え、命懸けで将棋を指す弟子のために、師匠は彼のパンツをも洗った。弟子の名前は村山聖(さとし)。享年29。将棋界の最高峰A級に在籍したままの逝去だった。名人への夢半ばで倒れた“怪童”の一生を、師弟愛、家族愛、ライバルたちとの友情を通して描く感動ノンフィクション。第13回新潮学芸賞受賞作(講談社文庫) 話題の作家のデビュー作! 将棋の知識は必要ありません。 村山聖、A級8段。享年29。病と闘い、将棋に命を賭けた「怪童」の純真な一生を、師弟愛、家族愛を通して描くノンフィクション。新潮学芸賞受賞作。 重い腎臓病を抱え、命懸けで将棋を指す弟子のために、師匠は彼のパンツをも洗った。弟子の名前は村山聖(さとし)。享年29。将棋界の最高峰A級に在籍したままの逝去だった。名人への夢半ばで倒れた“怪童”の一生を、師弟愛、家族愛、ライバルたちとの友情を通して描く感動ノンフィクション。第13回新潮学芸賞受賞作 プロローグ 第一章 折れない翼 発病 不思議なゲーム 腕だめし 親族会議 第二章 心の風景 師匠 奇妙な生活 奨励会 前田アパート 終盤伝説 第三章 彼の見ている海 デビュー 天才と怪童 一夜の奇跡 殴り合い 初挑戦 第四章 夢の隣に 自立のとき よみがえる悪夢 強行退院 ライバルと友情と 第五章 魂の棋譜 帰郷 手術 鬼手 宇宙以前へ エピローグ 公式戦全記録 聖のこと 村山伸一
レビュー(245件)
書店で見つからず、すぐに届いて嬉しかったです。
必読の一冊です!
これまで、私は時間に追われる多忙な日々に任せて、本当にやりたいこと=夢について考える時間余裕もないと感じていて、なすがままになっていた。 読了後は、「聖」という人間の、常に死を意識させられる病気(人生の終わりを常に考えなくてはならない境遇)と闘いながら、夢に向かう葛藤、強さ、弱さ、忍耐力、純粋さ、人間の持つ可能性について訴えかける生き方をみて、心に衝撃を受けた。自分が同じ立場、境遇だったら、夢をもてるのか?聖のように、忍耐し、行動し、純粋にその夢に向かえるのか?自問自答して、自分の弱さにも気づいた。 これからは、人生は有限であること、自分の夢「本当にやりたいこと(夢)」を再度見直す。「日々の仕事中心の忙しさ」を理由に、それに向かう行動をしない、優先順位を下げるのはやめにする。時間は無限にあるようで、そうではない。
聖の青春!
誰かのことを他人が書くというスタイルはあまり好みではありませんでしたが、著者は村山さんと交流があったせいか、心の動きや状況などわかりやすく、読みやすかったです。村山さんの将棋への情熱や将棋の世界の厳しさなど色々なことを教えてもらいました。読んでおいて損はないと思います。タイトルも素敵ですね!
面白かった!
広島出身の才能あふれる棋士の早すぎる一生。。。 興味深く読みました。
素材
29歳の若さで旅立った天才棋士・村山聖の生涯を追ったノンフィクション。この種の書き物は素材が命であり、とりわけ難病は胸を打つ。しかも羽生善治をさえ唸らせた存在とくれば言うことのない素材だろう。ただ、将棋を知らない読み手には今イチ、親近感がない。逆に言えば、将棋ファン向きの作品。何しろ作者は、将棋雑誌の記者だったのだから。