世界暦と黙示的文学が終末意識を突き動かすとき、ヨーロッパの歴史は大きく躍動した。古代末期に源流をもつ地中海=ヨーロッパの歴史を、人びとを駆動し「近代」をも産み落とした〈力〉の真相とともに探究する。「世界」を拡大し、統合した〈力〉とは何か。ナショナリズムと国民国家を超えた、汎ヨーロッパ世界展望の旅。
はじめにーーヨーロッパ史とは何か
地図 「中世」のヨーロッパ
第1章 大帝を動かす〈力〉--伏流水
一 大帝と呼ばれた皇帝たちーーローマ皇帝の当為
二 ユスティニアヌスーー帝国の復興
三 カールーー世界統治の理念
四 オットー一世ーー教会と王国支配
五 黙示的文学の広がり
第2章 終末と救済の時間意識ーー動力
一 「最後の日は近い」--ヨーロッパを駆動した世界観
二 世界年代記の出現
三 「いま」がもつ意味ーーキリスト暦の始まり
第3章 ヨーロッパ世界の広がりーー外延
一 古代末期から長い「中世」へーーヨーロッパ史の基層
二 「世界」の広がりーー『帝国の統治について』
三 共存と共生ーー「帝国」の儀礼とその遺産
第4章 近代的思考の誕生ーー視座
一 レコンキスタと世界暦
二 コンスタンティノープル陥落
三 終わらないヨーロッパ
四 近代社会のオイコノミア
第5章 歴史から現代を見るーー俯瞰
一 国家と社会をどう捉えるか
二 《自由な個人》はどこからきたのかーー「近代化」論と都市
三 西ヨーロッパ近代社会の淵源ーー中世都市と「海」
おわりにーー統合の基層
あとがき
図版出典一覧
参考文献
関連略年表
索 引
レビュー(0件)