ウイスキーに「テロワール」は存在するのか?
ワインにおけるテロワールは、同じく農産物(穀物)を原料とするウイスキーにもあてはまるのか? 著者は冒頭において、テロワールを“農作物(あるいは家畜)の風味や特質が環境によってどのような影響を受けるかを説明するフランス語”、“農場に層を重ねる土壌と、その輪郭を形成して形作る地形、そして農場が立地する地域の気候”と当初の考えを論じ、その環境の影響を受ける“ブドウ、穀物、チーズ、犬、人間”など、その存在全てに備わるDNA(遺伝情報)やテロワールという言語の解釈にまで遡って考察し、ウイスキーにテロワールが存在するのかを究明する科学的かつ実地的な旅へと読者を誘います。
ウイスキーの「テロワール」を捉えるため、原料の産地やテロワールを追求する蒸留所を巡る旅
ウイスキーのテロワールを捉えるため、著者はまずその概念の礎であるワインの考察に着手。ワインに複雑な風味や香味をもたらす“フレーバー化合物”に着目し、ワインにおけるテロワールの影響を確かめるため、カリフォルニア州のワイン産地へと足を運びます。次に、著者が手掛けるバーボンウイスキーの原料、イエローデントコーンの産地であるテキサス州の農場へと足を運び、穀物の品種や産地がウイスキーのフレーバーに影響を与えるかについて、実際の試験栽培・試験蒸留及び、精細な分析化学と感覚科学の実験を通し研究・考察します。そして、バーボンウイスキーにおけるテロワールの化学的ロードマップを描いた著者は、そのロードマップを手掛かりに、ライウイスキー、そしてモルトウイスキーのテロワールを捉えるため、世界各地の農場や蒸留所を巡る旅に出ます。
第1部 フレーバーの成形、テロワールのテイスティング
1章 テキサスの農場
2章 フレーバーの製造と認識
3章 フレーバーの化学的性質
4章 ワイン・テロワールのテイスティング
5章 ワインカントリー
6章 テロワールの進化的役割
7章 商品穀物の台頭
第2部 テロワールへのロードマップ
8章 テキサスの三目並べ
9章 テロワールの化学
10章 ザ・ロードマップ
11章 マップの重ね合わせ
第3部 マップをたどる
12章 ニューヨークのウイスキー
13章 農業三部作
14章 マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム
15章 ケンタッキーのトウモロコシ、小麦、ライ麦
16章 池を越え、丘陵を抜けて
17章 TĒIREOIR
18章 ĒIRE(エール:アイルランド)の農場におけるフレーバー
19章 ついに、ひと口
20章 スコッチウイスキーの聖堂
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