「大大陸に真赤に燃えて夕陽落ち祖国の敗戦を報る」昭和20年8月、終戦により中国大陸・満州から日本人の引揚げが始まります。祖国日本を目指す道程は熾烈を極め、途中で家族と離れ離れになる方、亡くなる方が多数出ました。
「一般社団法人 時忘れじの集い」代表の海老名香葉子さんが、そうした引揚げ者の哀しみの記憶を後世に残したいとのおもいから本書が発刊となりました。
第1部は海老名香葉子さんの親戚一家が満州から引揚げる様子を描いた「お咲ちゃん」。
第2部は自身が家族と共に満州引揚げ者の漫画家・ちばてつや氏と海老名香葉子さんの対談「地平線に沈む あの赤い太陽を忘れない」。第3部は海老名香葉子さんがちばてつや氏の体験をもとに作詞した「大大陸に陽は落ちて」の歌詞と歌手のクミコさんが歌うCDを付属。
満州引揚げ者のおもいと哀しみが詰まった書籍となりました。
はじめに
第一部 お咲ちゃん 悲しい大地へ、四十六年目の旅 海老名香葉子
第一章 ふしぎな夢 中国への旅1
第二章 下町の家族
第三章 異国の空で
第四章 悲しい大地 中国への旅2
エピローグ
第二部 特別対談 地平線に沈む、あの赤い太陽を忘れない 海老名香葉子・ちばてつや
第三部 大大陸に陽は落ちて 海老名香葉子・クミコ
〔資料〕満州引揚げの歴史
おわりに
レビュー(1件)
満州引き揚げ者達の思い出したくない悲しみ
たまたま、ネットで3人の名前を見かけたので、読んでみたくなり購入してみました。 3人と言うのが、漫画家のちばてつやさんと、歌手のクミコさん。そして著者の海老名香葉子さん。 満州引き揚げの記憶とサブタイトルにあったので! えっ!満州引き揚げ者だったの? 知らなかった~ そういえば、ちばてつやさんの漫画には主人公の子供が苦労して大人になっていく物語が多いのと関係してるのかな? そんな、過去の苦い体験を海老名さんとどう結びつくのか興味を引きました。 満州と言えば、戦況が悪くなった頃には、引き揚げるのが当たり前だと思っていた私も、逆に満州に渡って行った家族もいたんだと初めて知りました。 悲劇と家族の死を経験した親戚の記憶を海老名香葉子さんの、これからの若い人達にも知ってもらいたいという思いから書かれた書籍でした。 私も、最後には涙を流しながら読ませてもらいました。 家族にも勧めてみようと思います。