苦労のメカニズムや意味を仲間と共に考える「当事者研究」を通し、「ネガティブ思考クィーン」の細川貂々が生きづらさと向き合うコツを探るコミックエッセイ。「べてるの家」向谷地生良さんも登場。
■目次
なんだか生きづらいなあと思ってここまで来ました
第1章 てんてんさんのネガティブ、大事にしてくださいね --てんてん、当事者研究に出会う
何もできない子
大人になってネガティブうず巻きへ
ネガティブな自分を認められない
はじめての当事者研究
第2章 当事者研究って何ですか? --てんてん、「べてるの家」へ行く
一緒に行きましょう
当事者研究のはじまり
自分を助けるプログラム べてるの当事者研究
向谷地生良さんに聞いてみた 当事者研究って何ですか?
苦労をみんなで語り合う
人とふれあう時間
当事者研究の理念
「弱さ」の情報公開
経験は宝
笑う力
「見つめる」から「眺める」へ
主観・反転・“非”常識
人とことをわける
川村敏明先生に会う
第3章 当事者研究、どうやるの? --てんてん、「NPOそーね」へ行く
「そーね」の場ができるまで
社会と擬態できる人たち
みんなズレてるから良い
「対人間」にしない
みんなで分かち合う
当事者研究でこう変わったーー 一ノ瀬さんの場合
私 ゆがんでた、と気づける場
第4章 当事者研究やってみよう --てんてんのシアワセ研究
当事者研究は場所に応じて変化する
私の48歳1年間でシアワセだと感じたこと研究
ぼっち研究してわかったこと
「生きづらさ」の根っこ
あとがき
■著者から読者へのメッセージ
これまでの本にも書いてきましたが、私は子どもの頃から自分のことを何もできない人間だと思っていて、そんなダメな自分が大キライでした。『生きづらいでしたか?』というタイトルは、「ずーっと生きづらくて、しんどくありませんでしたか?」という、これまでの私自身への問いかけでもあります。当事者研究は、自分の抱えている苦労の意味やメカニズムを、同じような苦労を抱えている仲間と一緒に考えていきます。この本を読んで、自分の苦労との付き合い方が少しわかった、と思ってもらえたら、とてもうれしいです。
ー細川貂々-
レビュー(9件)
就業支援事業所に通っている者です。 8月のプログラムに「当事者研究」があるので、そのための下準備かてら、当事者研究って何?から入りたいと思います。 マンガで書かれているのでサクッと読めそうです。
率直に良い本だと思います。登場人物に親しみを感じます。漫画で読みやすい。
出だしから最後まで濃い一冊でした
以前「当事者研究」の言葉を初めて聞いた時に、何か特定のメンバーで特定の病・事柄について話合っているのだろうか?とイメージがつきにくかったがこの本を手に取り、雲が晴れていくように理解出来た。 思っていたよりももっと自由に垣根をとっぱらったものと感じた。 タイトル「生きづらいでしたか?」は多くの人が「生きづらいですか?」「生きづらかったですか?」と書きそうなところを、筆者のこれまでの体験・目線から自分への問いかけも込め「でしたか?」というインパクトある表現になったのだろう。 筆者の作品はこれに限らず読者と筆者が同じ目線で内容を読み進めていけるよう、気取らずに知ったかぶりせずに時には恥ずかしさまでもさらけ出して書いていくところが持ち味だと思う。 気がつけば一緒に「そーね」「べてる」に顔を出したような気持ちにすらなる親近感。 53ページの向谷地生良さんの「「べてる」には人の視線や評価を気にする文化がないんですよ」にどれだけ自分が人の評価ばかり(特定の場所に限る)気にしながら傷ついて耐えてきたか気が付き、 63ページのべてるの機織りの女性が自分自身と重なって見えて、 70ページのいじめ(られた)経験が守り神のように居座る話の流れからの、たくさんの経験をすることで自分の必要なものを選択できるようになる、 上記3か所のページで泣いた。 逆に今の自分にとってはべてるで当事者研究をしているさなか「あの人何言ってるかわかんない」やら「ジャマで見えない」やら「つまんない」とか言っちゃう人もいる描写に「えーーーーーー(それ許されるの?!)」の笑い。 そのあたりの空気もしっかり描かれていてコミックエッセイならでは。空港からさらに4時間かかるべてるの家へ本気で取材に行かれた様子が伝わってくる。 いくつかの当事者研究会も後半に書かれているが、ひとりでも出来る「ぼっち研究」。筆者も一年SNS掲載という形で「シアワセと感じたこと研究」を続けていたようだ。 この本1200円税別だが内容が濃く、今後困った事が出来た時に何度も手にしそうな事を思うともう少し高くても良いと思ってしまうほど満足だった。