横山秀夫の真髄

この著書の作品は、やっぱり警察小説、しかも短編のものが一番面白い。 限られたページの間に、凝縮された人間くささが読み手にまるで匂い立つようにさえ感じられる。 検視官・倉石義男は、事件現場に臨み死体からメッセージを受け取る。それは被害者も含め、関連する人々の人間性を鋭く洞察し抉り出す。 その見事なやりように、ただただ息を呑んで活字を追い、物語に引きずり込まれるように読んだ。