グロテスク

『わたし』の語り口がなんとも嫌らしく、悪意に満ちていて、箇所箇所で吹き出してしまいました。様々なタイプの人間が出てきて、なんとも壮絶な地を這うような人生を歩みますが、不思議と『悲壮感』はありません。徹底的なエゴイズムの中で『苦しい』と言い散らかして生きている訳だから、ある意味彼女達は自由だったのではないかと思います。ちっとも幸せじゃなかった彼女達。根底からの悪人の容疑者。相手への思いやりなど微塵も無いグロテスクな生きざま。けれど女である以上は、全ては否定出来ないな…とも思います。また読み返してみたいけど、終盤のユリコの息子の行はちょっとまた異色になったと思います。