人間が1番怖い

月並みな表現ですが、生きている人間が1番怖いと感じさせられる作品。 1番面白かったのは「ケモノ」で、椅子の脚に彫られた謎のメッセージを明らかにする、と言うストーリーが、ミステリーらしくて良かったです。 また、結末も非常に切ない…… 結末を知ってから読むと、なんとなく読んでいた前半の文章は実はそういう意味だったのか!と気付かされました。 短いですが、きれいにまとまっていて、読みごたえがありました。 あと、「悪意の顔」も良かったです。 大切な人をなくし、心に空洞を抱えた人達の哀しみやつらさ、切なさと言うものが、痛いほど伝わってくるお話です。 ただ、全体的に言うと、後味の悪い作品が多く、また、若干物足りない感のあるものもありました。 道尾さんの作品は、「からすの親指」がとても好きで、その他にもいろいろと読んでいるので、面白かったですが、道尾さんの本の中では、そんなにかなぁ、と言った感じでした。