感想

☆おすすめ度の評価はパスします 本書は2部構成。1部はまるで小説のように事件が詳細に綴られている。素人にしてはうまくまとめてあるがやはりどこか気取り過ぎた文章が素人っぽい。自分が犯した犯罪を詳細に記録したかったのか読者が気分を害することを予想すらしていないような内容が続く。読んでいて何度か気分が悪くなった。死体にタカラモノのルビには驚かされた。2部は更生後にどれだけ他人の痛みがわかるようになり悔やんでいるかに重点が置かれている。結局母親に対する愛情についてしか記述がないので、なぜこうなったかが窺い知れないが、当時の少年が抱えていた社会に対する恨み、生への執着のなさ、長男であることから年子の弟2人への嫉妬などからやはり母親に対する複雑な感情、不信感、愛着不足などがあったのではないかと思った。切れたときにかっとなりやすい性格、相手が怯えるくらい暴力を振るう描写が何度か書かれていて、爆発するくらいの怒りを内面に抱えていたのだと感じた。2部を読む限り、人の気持ちがわからないわけではないようだが、なぜ本を出したのか本意を知りたいと思った。社会的に居場所がなくて苦しくなったのだろうが本書を書き記して一生を終えるつもりなのだろうかとふと考えてしまった。安心して暮らせる彼の居場所は日本中にはどこにもないだろうから。