本当に辛いことは語れない

チェルノブイリの祈りに続いて購入した。 ドイツ軍の侵攻から後処理を含めた第2次大戦終結までの期間、戦闘員や医療・厨房・洗濯などの担い手として最前線で戦った女性たちへのインタビュー集。 初版のベースとなったインタビューでも、終戦から20年以上経過しているのに、著者が直接会って胸襟を開かなければ出てこなかったと思われる話が多数出ている。 インタビューを受けても墓場まで持って行った話もあったのではと思う。 公式の記録は輝かしい勝利しか出てこないが、戦争前により行われたスターリンによる粛清で幹部を失い十分な指揮の体制がなかった赤軍が市民を見捨てて撤退していく状況は誰のせいだったのか、という問いは、戦争に翻弄される一般市民からの普遍的なものといえるだろう。 共産党員とそれ以外の人との精神的な背景(語れないことも多いだろうが)の違いがかなりうかがえたことも含めて、興味深かった。高校生、大学生には、一読を勧める。 (戦争を理念でなく、現実のディテールの集積として考える点で)