久し振りの羅川作品

予備知識なしで購入したら、表題作以外は雑誌で既読でしたが、1作目の話はもう一度読みたい作品だったので良かったです。 過酷なイジメに耐え切れなくなった少年の罪の果ての「地獄を終わらせようとしたら、そこはもっと暗闇だった」という言葉はとても重い。彼自身ではなく、周囲の人目線で描かれているのは、私達読者に一考を促しているように思えます。 2作目は、あまり「罪」のイメージはないですね。純愛物と捉えています。 表題作。助けを求める事すらできず殺されていく現実の子供達を思えば、登場人物達はまだましだと思いましたが、助け出されても、一生背負わなければならない記憶は消えないのですね。でも、祖父母を含めた5人はまだまだ助け合って生きていける。その救いは、読者にとっても有り難い結末です。