読めて良かったです

葉村晶シリーズが好きで購入しました。 表紙は、作中に出てくるオブジェのイラストなのかな? 内容は、今までに増して踏んだり蹴ったりの主人公で、大きな怪我を何度も負っています。 作中で何度も年齢のことが触れられており、主人公の視点からなのですが、年齢のせいで怪我が大きくなったり治りにくくなったりしているという描写が多かったような気がしました。 事件の真相も重いものだったのですが、主人公のそういう「もう若くないから身体が思うように動かない」的な思考がさらに悲壮さを感じさせて、読んでいて苦しかったです。 世間的には働き盛りの年齢だと思いますが、探偵業という特殊業ではそう感じるものなのかなと思いました。 「暗い越流」に収録された短編を読んだときにも思ったのですが、いつの間にやら長谷川探偵事務所も無くなってしまい、友人や同僚の名前も出てこなくなり、読んでいてさみしいなと思う部分もありました。 そして濃紺の悪魔はどこに行ったのか。 今回この「さよならの手口」を読む前に、長編は踏んだり蹴ったりが多くなるだろうなとは思っていましたが想像以上でした。そして勝手ながら、個人的には、踏んだり蹴ったりしながらもクールさが強めの短編の方が好きだなと改めて感じました。 でもまたこのシリーズが出たなら、長編でも短編でも買います。