清寒溢れ

年輪を重ねなければ書き得ない大人の小説だと思った。青年からの変わらぬ底に流れる情を抑制された筆致で、特に終盤を切々と描き切り、とてもよかった。 漢詩が効果的に配され、おとこの詩情を掻き立てられた。