ハリーハリーハリー
かっこよくてカリスマで、金もあるような人間が何を怖がるかって。
たった一人の人に嫌われないように、っていうのがなんとも人間くさい。
「王様なんて面倒だ、生まれなくて心の底からよかったと思うよ」
たしかに企業でトップで彼も王だけれど、と周りの人は傲慢にも思っただろうけれど自分の意思を通せないが故の歯がゆさがハリーという存在である以上心の奥底からの本音だろうと思う。
マハティの侍従(ハリーとマハティを引き離した原因でもある)がハリーを見てどんなに悔しかったかと思うとやるせない。マハティが惚れた彼女の奔放さだけが形になっていたのであればそうは思わなかっただろう。資本主義という王の世界とは別個の生き物がいたのなら「自分は正しかった」と思えたはずだ。
けれどラギネイの神が次の王にと生まれさせた皇太子は神に選ばれるが故の資質を持っていて、マハティがそれを皇太子にしようとしていたのに邪魔をしたのは彼で、ハリーを見るほどにそのジレンマは強くなっただろうと思う。
ハリーとマハティが互いに「ラギネイ」という国を特別に想う。それが分かっていても、分かっているからこそのジレンマだ。
「―― 彼が皇太子であったのなら」
そう思うジレンマは「二番目に生まれてくれれば」という悔恨の呪詛に似た思いになって王宮に残り、それがルマティと侍従たちの確執になったのかなぁ……と妄想してみたりした。
特別版を見てみるとルマティはソマンド付の侍従に決して嫌われていたわけではないのはわかる。ただソマンドを皇太子から替えることはできないという「ラギネイ」という国で「第二王子が資質がある」ということが悔しかったし、ルマティに仕えたいと思うからこそそれを選べたクインザを疎んだのだろうな……と思った。
クインザの王宮への諦めと、軽く扱われる自分の王への怒りがああいう行動を取らせた。
そして唆す悪魔の顔がたまらなく良かった。
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