自己催眠と他者催眠
「成功脳の作り方」にも書いています。
非常に興味深く読みました。著者は、オウム真理教信者のマインドコントロールを解き脱会させた人として有名ですが、どうやら脳みその仕組みのかなりの部分を「解っている」ようです。
まずは、具体例をひきつつつ、やや高度なロジックと抽象的な議論によって、「仕組みはこうなっている」という命題が示されます。分かり易い言葉でかかれていますが、一定の論理力と頭の良さがないと、内容を真に理解できないと思います。しかし、本書のそのような部分は、この本が想定している読者層からかけ離れているようにも思います。
単なる「積極思考で乗り切ろう」という類の自己啓発本ではないので面白いです。つまり、抽象的な命題を、具体的な場合に使う「方法」が書かれている。それもかなり具体的だ。「使い方」というタイトルだから、安直に方法論だけを知りたい人は満足いくと思う。
ただし、この本はすこし説明不足だとおもう。具体的な方法が書かれているものの、上で述べた抽象的な命題から、どのような論理で導かれるのかが、一言足りない。したがって、やや説得力に欠け、自分をマインドコントロールする方法や他人を思い通りに動かす方法については、試してみるまで真偽がわからない。
「~については他の本で書いたので」「○○については別の本に書いたので、今回は違うことを書くけど」という箇所も多いので、苫米地さんの他の本も読んだことがある人なら、私が感じた「説明不足」を感じないのかもしれません。あと何冊かの本を読んでみようと思いますが、著者と出版社への要望があります。値段が高くなってもいいので、本格的な体系書を1冊まとめてください。
●追記
この本より先に出ている「成功脳の作り方」には、本書の自己洗脳に関する部分について掘り下げて書かれています。また、本書に付録で付いているCDには、内容が重複するセミナーが収録してあります。CDは、口語ですから、文章に比べて論理性がやや落ちますが、わかりやすさは上がります。
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