フィクションとしての「夢」かもしれないが、どれも奇妙な薄暗さと妖しい雰囲気が漂う10の物語。漱石としては異色とも言える作品だろう。他、随筆と思われる「文鳥」、「永日小品(短い随筆を集めたもの)」にしても、どことなく現実感から離れていて、一種、不気味ささえ感じる。しかし、文鳥の詳細な観察には唸る事しきり。