萩尾望都の作品では、美男子美少女はもう、とにかく「これでもか!」というくらい美しく描かれるのですが、本作のヒロイン、星も、頭髪や瞳の色彩設定からして、ちょっと気恥ずかしくなるくらいの美少女です。能力も高いいわゆる「スーパーヒロイン」なのですが、あまり嫌味ではないのは、危うい感じの一途さに好感が持てるからでしょう。 火星と超能力をめぐる設定には、気の遠くなるような壮大さがあります。といって硬質ではなく、先述のとおりの華やかなキャラクターや火星の習俗が織り成す豊かな物語に魅了されることでしょう。終盤はとても切ないです。