生も死も何気ない日常の中に

この作品の主人公達は、悪人ではないけど善人というわけでもない。部屋はすさまじく荒れているし、愛想は悪いわ弟子の女癖は悪いわ、人間的にすばらしいということがない。人間味はあるけど。 でも、この人たちの日常を見ていると、全体的にこの時代の人はとても豊かな人生を送っていたようにと思える。遠慮することなく、自分の人生にただ打ち込んでいる姿からは、一喜一憂という言葉は浮かばない。 彼らの日常にふと誰かの死が横切っても、彼らはいつまでも絵を描いて、気ままに生きていくのだろうと思う。その場面だけでなく、未来まで予想させる杉浦さんの漫画は、本当に素敵だと思う。