あらゆる人に価値がある一冊
自閉症スペクトラムの症状は、どこまでが普通で、どこからが異常と明確に線引きるものではありません。古典的な自閉症を頂点に、少しだけ問題がある人、社会的には上手く適応している人までを含めて、その裾野を広くとったならば、この傾向がある人は、それこそ10人に1人いるということが、説得力を持って解説されています。
要するに、この、少しだけ感じ方が違う人達は、会社や学校の仲間として、私たちの周りに普通にいるのです。これだけたくさんいるということは、それは異常だったり病気だったりすのではなく、感じ方が個性的な一種の"種族"と理解することが出来ます。
この本が役に立つのは、実際に自閉症スペクトラムの人と関わる立場の人(親、教育関係者、医療関係者)や、その診断がついている人だけではありません。
10人に1人いる、何故か人と摩擦を起こすことが多くなんとなく生きづらさを感じている人、そしてそういう種族の人と接する機会がある人、すなわち、全ての人にとって、価値があります。
どうにも理解出来ないあの人は、何を感じているのか。どう接すれば良いのか、そのヒントが書いてあります。違和感の実態が何なのか分かれば、それに対してどう付き合っていけば良いのかも考えることが出来ますから。
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