現在に生きる身としては"人類"の定義が揺らぐような世界がはじめから当たり前のように展開されていて、始めの20ページほどは読み進めるのに時間がかかりましたが、世界観の概要が掴めたら後は一気に物語りに引き込まれていくだけでした。肉体を持たない精神活動主体の人類を中心に、機械と同化した人間や、肉体を維持し続ける肉体人達の関わり方が描かれる前半と、彼らの銀河に訪れる事が予期された危機を逃れるための次元を超越した旅を描く後半の中に、一風変わった登場人物たちの人間模様とグレッグ・イーガンのアイディアがふんだんに盛り込まれたゾクゾクしっぱなしの一冊でした。自分には難しい部分がいくつもありましたが、それでも引き込まれるストーリーの強さは作品の良質さ故だと思います。どっぷりグレッグ・イーガンの世界に浸れます。
他のユーザのコメント