1989年つまりバブル崩壊の前年に刊行された短編集。最も印象に残ったのは「お見合いシートのシンデレラ」でした。ゲイの男性Aは、同じくゲイの男性Bと両想いだが、Bの方はトランスジェンダーでもあり、生物学的に女性になることを希望、いずれは性別適合手術を受ける予定。そしてAは、Bに限ってはたとえ女性にかわっても愛し続けられる、つまりその時はA自身もヘテロ(もしくはバイ)セクシュアルになる、と・・・ジェンダーとセクシュアリティの世界は奥が深いですね。全編を通しての主人公であるエー子とビー子の、結婚願望がないわけではないが、結局は仕事中心に生きる姿勢にも共感できます。