衝動買い

「ファンタジア」は音楽を中心としたオムニバス形式。バッハからストラヴィンスキーまでのクラシック8曲を題材にした各エピソードでは、魔法使いの弟子を演じるミッキーマウスをはじめ動物、神々や自然までもが音に合わせて躍動します。 第2次世界大戦中ということもあって初公開時「ファンタジア」の興行収入は振るいませんでした。音楽のイメージをアニメーションで表現するコンセプトは十分理解されず、大がかりな設備を必要とする「ファンタサウンド」も上映の妨げとなりました。 しかし各国で紹介されリバイバルを重ねるに連れて人気は高まり、映像表現の新たな可能性を開拓した歴史的名作として評価を確立。日本では1991年にVHSが発売されると「眠れる森の美女」「ローマの休日」の約40万本を上回る、当時では破格の約80万本を売り上げて話題を呼びました。 BD化に際してディズニーでは、過去のソフト化の際にスキャンしたデータは使わず、改めてオリジナルのネガフィルムに戻ってコマ単位で修復しています。「ファンタジア」では1年以上かかりました。「楽団員らがシルエットで登場するオープニングの実写部分から画質向上は顕著。 色ごとの発色をそろえ、まるでCGで作ったようなできばえ」と上山さんは話しています。BDではオーディオも7.1チャンネルサラウンド(英語音声)になり、さらに立体感が増しました。「70年前という古さを感じさせない芸術的映像。BGVとしても見られるし、音楽を愛する方にもぜひ勧めたい」 BDでは大容量を生かして、2009年10月にサンフランシスコにオープンしたディズニー・ファミリー・ミュージアムの紹介ビデオや3種の音声解説など、豊富なボーナス・コンテンツを収録。また今回、2000年に作られた姉妹編「ファンタジア2000」も同時にBD化しました。 2枚組の「ファンタジア ダイヤモンド・コレクション&ファンタジア2000 ブルーレイセット」では、シュールレアリスムの巨匠サルバドール・ダリとウォルト・ディズニーが企画し、両者の没後完成した短編アニメ「デスティーノ」を初収録しています。歪んだ時計、砂漠、だまし絵などダリが好んだモチーフが動画で再現される中、けだるい歌声と共に女性のキャラクターらが浮遊する異色作です。