幻とか、伝説の作品、なんて肩書きのつくものは、読んでみると幻のままでよかったのに……というものが少なくない。 さて、この作品。 やっぱ、ワイルドは好きだなぁ。 犯人と動機は途中でわかるし、ミステリ者からすれば、たぶん古臭いんだろうけど、個人的には大いに満足。普通の人々である証人たちの語り口、検死官と検死陪審員たちのダメな感じのやりとり、しかし、そこに事件の真相を解くためのピースが散りばめられている。 あっと驚く展開ではないけど、パズルとしては楽しめたし、メタな展開はあるし、ラストはワイルドらしいニヤリとする締め。 解説にもあるように、これは再読してもいいなぁ。