出版社による紹介文に「芸術的価値を海外でのみ正しく評価されていた」とありますが、物語を最後まで読んだ時、その理由がなんとなく想像できるように思いました。経済的に自立していた独身の女性が結婚し、「妻」の立場に徹するべく貯金をはたき、自分の仕事をなおざりにしてまで相手の男性の理想の実現のために奔走、ひたすら夫のサポート役に徹する・・・そういう生き方をしてしまって、果たして本当によいのだろうか?という問いを突き付けてくるストーリーなのです。昭和30年代にこのような物語が発表されていたことに驚きを感じました。