ビジョン×リアルでキャリアを描く!

就職活動を終えたばかりの大学生です。就職活動中にこの本に出会いました。人材市場が活発になった背景、「丸いキャリア」のワナ、「キャリアの階段」の築き方など、専門家ならではの深い知識とユニークな概念が次々登場し一気に読み通せます。 著者の渡辺さんは日本ヘッドハンター大賞の初代MVPを獲得された一流のキャリアコンサルタントであり、現在はコンコードエグゼクティブグループという転職エージェントの代表取締役CEOです。東大で「キャリア・マーケットデザイン」という授業を行っており、一般にイメージされる転職エージェントの領域を飛び越えた活動を展開されています (本書はその授業の教科書として使用されたものです)。 この本のもっとも良い点は、この手の本にありがちな「とにかくやればできる」といったような精神論に終始していないところです。人材業界の専門家ならではの視点から、素人が陥りやすい失敗や勘違いの例を多く挙げています。その上で自分の目標や志を実現するリアルなキャリア設計の方法を解説し、勇気を与えてくれます。読んでいる間だけひびきの良い言葉で楽になるというものではなく、読み終えた後に具体的にキャリア設計を行うことが可能である点が大きな特徴です。 キャリア戦略のビジョン×リアルのバランスが非常に良くとれている良書です。就職という人生の節目でこの本に出会い、自分のキャリアを真剣に考え続けることの大切さに気づけたことは本当に幸運でした。働くすべての人にお薦めですが、特に就職活動前の大学生や中高生にこそ読んでほしいと思います。学生のお子様がいらっしゃる方にもお薦めです。