第2作も好調な仕上がり

第3回警察小説大賞を受賞したデビュー作「転がる検事に苔むさず」の登場人物が織りなす短編集。前作の主人公・久我が福岡地検小倉支部時代に活躍した話は書き下ろしで、各短編がうまく一つの単行本作品となるよう、うまく話が紡がれています。平明な表現にこだわる作者の姿勢を評価したい。言葉のつかい方を知っているうえで縦横に繰り出されている気がします。検察官や警察官ら司法の番人たちが悩み、さまざまな思考を巡らせながら事件解決に挑む。鮮やかに解決され、短編の良さも楽しめます。身近に感じられる登場人物たちがいとおしくなりました。続編に期待しています。