70年代に発表され、今なお大きな影響力を持つ現代フランス思想の金字塔『アンチ・オイディプス』。それが文庫版で手に入れられるというのは、凄いことだ。身体の統合感がなく、身体の部位がバラバラに引き裂かれる感覚を味わいつつける分裂症患者の身体感覚を元に、資本主義社会に潜むリビドーの流れを追いかけていく本書は、紛れもなく一級の知的遺産である。