もうアフリカに無縁ではいられない!

これまで全くと言っていいほど知らなかった、と言うか他人事であったアフリカを、急速に「自分事」のように思わざるを得なくなる渾身のレポート。この本の良いところは、単にアフリカ各国の問題を調べて論じているだけではなく、政府関係者や民間業者などに鋭い質問で切り込むことはもちろん、そこに実際に暮らす様々な人たちの所にまで足を運び、「生の声」を幅広く綿密に拾いながら取材をして問題提起をしているという点です。各種統計や資料に基づく解説もあるため、アフリカで今起こっていることや、これまでの歴史などを体系的にすんなりと理解することができました。 また、取材先の写真などもふんだんに盛り込まれているため、今のアフリカ各国で起きている問題をリアルに感じることもできました。同じ人間として、こんなことが許されて良いのか?という蛮行が、今まさに同じ地球上で堂々と行われていることも知り、読む手を止めて涙してしまう部分もありました。 全体としては、いわゆる「アフリカ情勢解説本」として分類されるのかもしれませんが、本書では各地域の風景などが写真と共に描写されていたり、取材にまつわるエピソードが随所に散りばめられているせいかぐいぐいと引き込まれ、途中で退屈することもなく一気に読了しました。アフリカを虎視眈々と狙う各国(と武装集団)と、我が国日本の置かれている立場も非常に良く解る本です。買って良かった! 今のアフリカを知るための「教科書」としてもおすすめします。