小説を読まずにわかる日本文学入門。
芥川賞は、「戦後日本人の歴史」そのものだった。
前代未聞の「文学エンターテインメント」!!
たとえばマーケティングや経営戦略の入門書に、「とにかく原典を読んでください」というものは少ないでしょう。しかし、「文学の入門書」だけは「とにかく読みましょう」というものが多い。そりゃそうです。文学は、読まないとわからない。体験しないとわからない。でも、それが文学好きと文学嫌いとの断絶を助長している側面があるのではないでしょうか。
本書は、1冊も小説を読んだことのない少年が、文学好きな科学者と一緒にタイム・マシンに乗って、歴代芥川賞受賞作家に会いに行く設定のストーリー形式で進みます。
主人公は、作品が生まれる瞬間や作者のその後に「実際に立ち会い」、文学への理解を深めていきます。そして、芥川賞とその時代背景にある日本の高度経済成長、民主主義、政治の変遷、都市と辺境、日米関係、ポップカルチャーやインターネットの台頭などを同時に振り返ります。
文学の意義やおもしろさ、日本の戦後史と芥川賞の関係、そして「人間と文学」の関係まで明らかにする「教養としてのエンタメ文学」です。
プロローグ 博士の家にて
第一章 石原慎太郎と太陽の季節
1956年 東京
第二章 大江健三郎と戦後民主主義
1959年 東京/1994年9月17日 東京/
1994年12月7日 スウェーデン
第三章 中上健次と日本近代文学の完成
1968年 新宿/1970年 羽田/1980年 和歌山/1976年 新宿
第四章 村上龍と近代化の終わり
1976年 東京・新宿/1978年 東京国分寺/1987年 東京
第五章 80年代と視覚文化(ポップカルチャー)の氾濫
1977年7月14日 アメリカ・イーストハンプトン/
1964年10月16日 東京・銀座/1963年3月1日 東京 阿佐ヶ谷
第六章 90年代と新しい小説家たち
1998年 東京神楽坂/2004年 東京有楽町
第七章 芥川賞はいかに創設されたか
1927年 東京
第八章 又吉直樹と日本文学の100年
1999年 東京・三鷹
エピローグ/参考文献


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