ドクターヘリの活躍がよくわかります

本書は、「空飛ぶ救命救急室」と呼ばれるドクターヘリに乗る、新人フライトドクター新庄の奮闘を描くノンフィクション物語である。文庫本で小学校中学年でも読める内容になっているが、大人が読んでも十分にドクターヘリが救急患者の救命に圧倒的な力を発揮することが理解できる。救急医療は時間との戦いということ、ドクターヘリはその時間に勝つための最強の武器だと確信が持てる。本書に登場する、ドクタヘリの基地局である日本医科大学千葉北総病院は、テレビドラマ「コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命」の舞台ともなっている。一分一秒の差で生死を分ける救命救急の最前線で、外科、内科、麻酔科、小児科など専門の救命救急医師や看護師はもちろん、運行管理室無線オペレーター、消防隊、機長や整備士たちによる連携フレーで、交通事故に遭った重症患者や妊婦、高所から転落した幼い子供などひとつの命を救うために、多くの人々が奮闘する。新米医師新庄の目を通して、普段知られることのない高次救急医療の世界を分かりやすく描く。一日であっという間に読破しでしまった。地域間の交通格差、医療格差の著しい地域にこそ、一日も早いドクターヘリ配置を-と願う。多くの人に読んでほしい。