自分の全く知らない世界がここに

”天現寺”とは、あの有名な”慶應幼稚舎”を表すアッパー層の隠語なのだと知るところから始まり、その受験競争に挑む主人公の姿を通して、小学校受験の熾烈さや東京の超上流家庭の生活の様子等、リアルな場面をたくさん体感できる。その意味でいわゆる”お受験小説”としても一流なのだが、小説全体を取り巻くどこか前向きでポジティブな読後感は作者独特のもので、読んでいてとても心地良かった。同録されている中学受験がテーマの”御三家ウォーズ”も含め、”一流感”の溢れるおススメの一冊。