──水都から始める英雄幻想、幕引きへ──

始まりは突然起きた魔女教の襲撃。起きていることは今までと変わらないが、悪意の悪辣さは最悪を更新していく。そんな彼の物語は「──」にとっての英雄から、彼を愛する、彼が愛する全ての者にとっての英雄譚に。 状況が無理やりそうさせたのではない。だって、成したいことも今までと変わらない。 確かに、最初は誰かに始められたことだった。でも今は違う。 一度終わらせようと決めた気持ちを、想いでまた始めようと思った瞬間から、自分の意思で歩み始めてここまで来たから。 だから、彼は立ち止まることを許さず、また次の場所へ向かう。 もう一度始めようと思わせてくれた大切な人を、この物語の空白を、取り戻すために。 第五章「歴史を刻む星々」編──終幕の二〇巻。