キャルの葛藤(原作のススメ)

この映画を始めてみたのは約15年前でした。それ以来、「何故、キャルは愛されないの?!しかも、心情が私と似ている、、、。」と思い生きていました。最近、ずっと読みたかった原作を読むのですが、原作を読むうちに映画とは全く違う描写が多々ありました。これは同じ悩みを持つ人であれば映画だけでは葛藤が生まれやすいと思いました。映画はあくまでも「悲劇娯楽」として捕らえて、視聴して自分の中で葛藤が生まれてしまったら原作を読んで理解する事でいくつか救われる部分があります。映画でアブラと言う少女が登場しますが、原作にのみ登場する「ある人」がいます。映画では「ある人」の役をアブラが全て担っています。その「ある人」の言葉の的確さや政治的背景を考えると、「確かに大衆映画には登場させられないだろうし、歴史的背景的にも政治的背景的にも登場させなかったのだな。」と感じました。確かに「映画:エデンの東」は名画です。しかし、原作の内容を知らないと私のように「エデンの東:ノデ(さすらい)の地」をさまよい易い人も出てくると感じました。原作を読む際には「旧約聖書4章:カインとアベル」と共に読む事をお勧めします。ジェームスディーン扮するキャルの本当の葛藤が、キャルの御爺さんから始まっている事を知るでしょう。そう言った意味では非常に謎の多い描写をする名画だと最近改めて鑑賞して感じました。ジェームス・ディーンは好きですが、原作のエデンの東はもっと好きです。そして何よりも、言葉の意味の持ち方の哲学的な事を受けてこの映画は誕生したのだと感じました。この映画には原作と比べて省かれている箇所があります。恥ずかしながら15年越しにようやく理解する事が出来ました。原作の「ある人」とは二人います。彼らは非常に魅力的な人間で、模範とされてもおかしくないほどの考え方や哲学や宗教観で読者の心を捉えてきます。原作者のジョンスタインベックは後にノーベル文学賞を受賞しますが、その言葉の鋭さに映画がかすむほどでした。是非、映画と原作を読み比べてみる事をおススメします。