巻数足らずが非常に惜しい作品。
幾分か前に横山光輝氏の文庫版「三国志」に手を出して見て、もうかなりリピ読みするほどはまってしまったので、他作・中国もので有名な「水滸伝」もとうとう購入してみました。
読み始めたときは、よく横山氏がこの道に入ったきっかけは手塚治虫氏の「メトロポリス」を読んでと伺っていたので、なるほどと思いましたw 巻を追う毎に少しずつ三国志に近いタッチになって来ますが、1巻のはじめの方はディフォルメの仕方やキャラの丸みのおび方などかなりその影響が見られる感じです。
さて、肝心要の内容の方なのですが、端的に個人的な見解を述べれば、とにかく巻数が少なすぎるのが不満でした。
特に、原典が短いものなら良いのですが、有名な108傑全て掘り下げて描写するのは無理でも、明らかに主要キャラだけでも際立たせるのに単行本8巻(当文庫本版6巻)でのボリュームは無理がありすぎる気がしました。(この点については魅力的なキャラが多いので非常に悔やまれますが。。。 3倍くらいの巻になっても好んで買いたいくらいですw)
しかも、「三国志」と比較し、妙に名前の漢字が難しい登場人物が多く、馴染むまでが大変な感じです。
しかしながら、この作品より後年に書かれた「三国志」「項羽と劉邦」よりは、キャラのかき分けが多様なので、その点は至極評価できるといっても良いかと思います。
ストーリーの方は、よく現代迄の小説・マンガ・映画に類似した展開が見られる物が多いと聞いていたのですが、確かに非常に良く出来ており中だるみがない所も高評価でしたw
特に、時代によっては時の政府から発禁処分があった事もある書らしく、登場人物に任侠系が多いのは確かですが、登場人物のバックグラウンドやある種毒のありすぎる個性、そして彼らが集まり一大勢力と化していくところなどは読み手を選ばずとも誰しもが胸躍る内容ではないでしょうか???
話の運び方・登場人物について等はまだまだいいたりないところはありますが、少なくともマンガという触媒を通じて、原作との橋渡しに歯大きく貢献してくれている名作だと思います。
尚、フォーマットの話を付け足しておきますと、セット購入では「三国志」文庫版と等しく箱付き。 1巻毎にキャラの栞付き・単行本時代には無かった巻末解説付き(これは文庫本版「三国志」も同じ仕様でした)。 また、各巻は帯付きの仕様になっておりましたw
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