●フロイト以降、精神分析理論が発展するなかで、とりわけ重要な役割を果たしたメラニー・クライン。本書は彼女の初期の業績から始まり、「妄想的ー 分裂的態勢」「羨望」など、その重要概念を入門的に解説する。また訳者による解題や索引も充実。邦訳の刊行から数十年を経てなお読み継がれるロングセラー。
* * * * * 本 書 の 解 説 * * * * *
本書は、ロンドンの精神分析研究所で、何年もの間にわたって行なってきた一連の講義をもとにしている。私は、学生たちから、私の講義用のノートの写しを欲しいと頼まれることが再三あったので、それらのノートを編集し本にして出すと役に立つ だろうと考えるに至ったのである。その講義は、精神分析の理論および実践に対する Melanie Kleinの貢献について、学生たちに入門的な理解を与えようとする目的のものであった。その講義は、精神分析の訓練過程に入って3年目の学生たちを対象として、行なわれていた。それゆえ、Freudについて完全に理解しているということが終始前提とされていた。回数に限度のある講義なので、Melanie Kleinによる多くの理論的貢献を、単純化した形で、概要的に述べることしかできない。しかし、本来、精神分析の理論は、臨床的な経験から抽出されたものであるし、また、臨床的な材料を解明するためのものであるので、私はMelanie Kleinの理論的貢献をより十分に伝えるために、私自身の臨床例を用いることにする。(「まえがき」より)
●目次
日本語版のための序文
謝辞/まえがき
1.Melanie Kleinの初期の業績
2.幻想
3.妄想的ー分裂的態勢
4.羨望
5.妄想的ー分裂的態勢の精神病理
6.抑うつ的態勢
7.躁的防衛
8.償い
9.エディプス・コンプレクスの早期諸段階
10.技法についての補遺
用語解説
Melanie Kleinの論文一覧
Melanie Kleinの業績について論じた文献の主なもの
解題/参考文献/索引


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