「パレスチナ」が立体的に見えてくる一冊

まさに多士済々、学者・研究者からNGOスタッフまで、さまざまな分野でパレスチナを知る方々が、歴史から風土、文化、日本とのかかわりなど多様な方向から、パレスチナについて書いた文章が60点以上まとめられた1冊。いろいろな国や地域を扱っているこのシリーズの中でも、特に、この「パレスチナを知るための60章」は多層的だと思いました。多様なテーマ、多様な文体によって、「パレスチナ」の像が立体的に描きだされます。研究書の堅苦しさはありませんが、筆者とテーマによっては論文みたいなのもあります。パレスチナ社会の習慣など論文ではわからないことを知りたくて読んだ本ですが、個人的には映画・音楽・文学についての章が特に興味深かったです。伝統刺繍も見事ですね。