作品の感想

なんで、ザッガーバーグやスティーブ ジョブズが日本に現れないのかと思いませんか? google、facebookに置き換えてみましょう。 これら、みんなタダですね。世の中、公に大いに貢献している。 その上で自分らで作った土壌で巨万の富を気付き上げる。 まずは貢献しているわけです。一民間人が。公に対して。 この本、「公」はそういう日本人の限界のなぞ解きとなる本だと思います。 作家の系譜を中心に日本の創造者、クリエーターが語られ、そこに限界が示されます。 彼らに私と公の対立の葛藤、それ以前に認識とよべるものは乏しい。 私というものが公から抑圧されたものに留まる限り生まれるものは少ない。 公から抑圧される私の感情の描写に共感は生まれるにしても。 著者は学生運動の経験、橋川文三の教示から20代でその私と公の対立を自覚し、一民間人として公に働きかけ、昭和の末期から平成の時代で独自の存在として輝いた。 いや、虎視眈々と令和も狙っているかもしれません。 少なくとも、平成までの著者の生きざまも垣間見れます。 公文書改ざんもしくはそもそも残さないのが何故良くないのか、天下国家の恥ずかしい課題から話は始まりますが、語り手が語り掛けようとしているのはこれからを生きる若い人であり、その人たちに対するエールと思います。 もし、特に若い人が自分の殻を壊したいと思っているなら、まるで関係ないと思うかもしれませんが、何かが見えるようになるかもしれません。 おススメです。