●ひとりの精神医学者として「この道をわが道と思い定め」,精神療法の臨床で創造と検証を重ねてきた著者が,名著『精神科診断面接のコツ』に続け,渾心の布石を整えて書き下ろした,精神療法の真髄。専門家はもとより,ヒトの「心」に関心をもつ方々すべてに。
●目次
◇第 1 章 精神療法を志す人へ
利他の本能の復活/五感イ メージの錬磨/教え合う人間関係/分野を問わず良師を求める/理論との付き合い方/自分に馴染む理論を
◇第 2 章 精神療法における一般的心得
精神療法の構成要素の序列/精神療法とは患者の自助機能を「妨げない」「引き出す」「障害を取り除く」「植えつける」試みである/患者の人生への影響が最小限になるよう治療を工夫する/初め「浅く」「狭く」「短く」「軽く」を心掛ける
◇第 3 章 対話精神療法とは
そのセントラル・ドグマ/対話精神療法は思考実験,アタティング・アウトは実験/コトバの機能,プレ・バーバルな要素は抱えの機能,言語内容は揺さぶりの機能
◇第 4 章 学習と文化
コトバ文化が精神療法を困難にする点/治療者の中立性/理論はコトバ文化である/コトバで語られる洞察の機能/精神療法は常に新学習である/治療像の理想形は,無数のパターンが織りなす「かのような混沌」である
◇第 5 章 対話精神療法の進め方1抱え環境
その層構造と特徴/狭義の環境一常識的,没個性的/治療状況一共感的,操作的/内的環境一f剛生的,自己中心的/抱えと揺さぶり
◇第 6 章 対話精神療法の進め方2治療操作
揺さぶりとは脳の葛藤作成機能の復活・育成/偶発的揺さぶり/操作としての揺さぶり/揺さぶり操作は本質として侵襲である/その害を和らげる方法
◇第 7 章 厄介な症例
見立て/苦訴の特徴/周辺条件の特徴/厄介になりやすい症例ー治療者と共有部分が少ない,感情をかきたてる/治療/アンビバレンス・自己像育成/螺線状の流れに沿ってゆく/流れに棹さす揺さぶりとその静め
◇第 8 章 関係の中の治療者と被治療者
「転移・逆転移」は「という目で見てみる」ための概念/精神療法の定型的な流れに沿うのが「中立」/各時期における錯綜のポイントとその処理法
◇第 9 章 特殊な状況
特殊な場一リエゾン,訪問,集団面接,チーム医療,手紙と電話/特殊な相手ー性別,ライフサイクルの視点,痴呆老人他/特殊な問題ー死,悲哀の作業,校内家庭内暴力,自殺
◇第 10 章 トレーニング
その重要度の序列/治療者と しての体験/自学自習/仲間の内輪/指導者との関係/教育分析/擬似患者体験/自学自習のための工夫
◇第 11 章 落穂ひろい
窮すれば通ず/攻撃性/治療技法/二者関係と三角の関係/治療契約/性愛/贈り物/シンボルの周辺/夢/不易流行


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