かたわらに常におきたい本です。

福嶋先生のこれまでの一般向け総まとめのような良書と思います。言いかえる、くらべる、たどる、の手法についておしげもなくその最高度の技術を示してくれています。普段何気なく使っていることばを、これほどまでに常識的で、また独創性を持ちながらも普遍性のある分析に落とし込んでいるのは天才的としか言いようがありません。そして最後にことばの本質について専門性を持ちながら述べられており、読解力にとどまらない言語理解力とは何か、も示してくれています。ふくしま国語塾の真髄ここにあり、というところでしょうか。 言いかえる、くらべる、たどる、の例題が18問あり、その解説は全てなるほど、と腑に落ちるものではありますが、なかなか日常的にそう思考を巡らせることは難しいところであります。ですので著書内のTwitter解説のように、日常に遭遇する身近な会話や文章などについて、凡人でもわかる程度に、上級中級初級に分けてクイズ形式で解説していただけるような、また視覚的にも理解できるように絵が多く描かれたクイズ本などを、続編で出していただけたらな、などとも思います。 今後も事あるごとにこの本を読み返し、言語理解とは何か、反復して学んでいきたいと思います。