衣食住から信仰に至るまで、日本の歴史とは、木とともに歩んだ歴史であるといっても過言ではない。森のめぐみを享受した先史時代、都城や寺院などの大量造営が展開した古代から、森との共生を目ざす現代までーー建築のみならず流通にも着目し、また考古・民俗・技術などの知見も駆使して、人びとが育んだ「木の文化」を描く。
序章 日本の森林と木の文化
第一章 木と人のいとなみ
一 森林と人のかかわり
二 生活のなかの木材と森林の変化
三 木の特性を知る
四 木を加工する
第二章 豊かな森のめぐみーー古代
一 豊富な資源が可能にした大量造営の時代
二 産地から現場までーーどのように運ばれたか
三 適材適所の利用ーー各地の事例から
四 木の特性を熟知していた古代人
第三章 奪われる森と技術のあゆみーー中世
一 巨材の減少ーー大仏殿造営からわかる資源枯渇
二 進む利権化
三 樹種を使い分ける
四 革新的な道具の登場
五 海をわたる木材
第四章 荒廃と保全のせめぎあいーー近世
一 消極的保全から積極的保全へーー資源保護の模索
二 大火がもたらした流通の変化
三 広がる樹種の選択
四 信仰を受け継ぐためにーー御杣山と神宮備林
五 巨材の探求と技術革新
終章 未来へのたすきーー近代から現代
一 今もつづく運搬の苦労
二 木材不足から紡ぐ森林へ
三 おわりにかえて
あとがき
主要参考文献
図版出典一覧


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