マスコミ報道だけでは分からない国際政治の不可解な部分について「暴力が支配」している国際政治の現実という切り口から分析を行っている。米中貿易戦争の部分についてはなるほどと思わせるものがある一方、他の部分ではそれは間違っているのではないかと感じた箇所もある。とはいえ、著者がもっとも伝えたかったのは「暴力が支配している世界」という現実だと思われるので、その点は高く評価できるだろう。 この種の本では、裏の世界を見抜くのが目的なのだが、分析すべき対象は広いし情報収集にも限界があるわけで、必然的に著者の推測による部分が大きくなる。それゆえ批判的なスタンスで読むのが賢明であろう。