戦うのだ。命を捨てて、俺は生きる!

遂に発売された廉価版DVD「宇宙海賊キャプテンハーロック」の最終巻。何度も繰り返しますが、此の作品は廉価版DVDではなく、限定生産BDーBOXで発売して欲しかった。監督・演出:りんたろう氏、総作画監督:故・小松原一男氏、美術監督:故・椋尾篁氏の三大巨頭が揃って手掛けた最初で最後の「キャプテンハーロック」作品だからです。加えて、声優:井上真樹夫氏の演技がハーロックのイメージを決定付けた作品でもあります。山寺宏一氏には失礼ですが、井上氏でないとハーロックが内包する男の「渋さ」、「重厚さ」が感じられません。「男の中の男」「理想の男」を演じるには、まだ山寺氏は経験が浅いのではないでしょうか?さて、シリーズ屈指の悲話「赤いセーターの涙」から始まり、まゆとの別れや壮絶な切田長官の死と怒涛のストーリー展開を見せ、一気にマゾーン船団の中枢である女王ラフレシア座乗艦内での、ハーロックとラフレシアの一騎討ちに!紙の様に燃えるマゾーンの女王ラフレシアの胸元から、何故紅い血が流れ出たのか?敗北を認め、船団を引き連れて更なる放浪の旅にでるラフレシア。最後の最後でトンデモない事が起こりますが、其れはさておき。前述の「赤いセーターの涙」について、尺が足りず泣く泣く「宇宙は寒いぞ」とハーロックが呟く台詞をカットするしかなかったと、りんたろう氏は述懐されています。また、ラフレシアを演じた北浜晴子さんは紅い血を「愛しては為らないのに愛してしまった」と解釈されたとも述懐されています。考えてみると極寒の地でハーロックを待ち続け、愛してしまったマゾーンも居ました。彼女はミーメの超能力(?)の前に敗れ去りますが…。ハーロックに拘り続け、挙げ句の果てに愛してしまうマゾーンの姿は、もしかすると普通の男女間に生じる愛情の姿かもしれません。全く意味は違いますが、「ドラゴンを追う者はドラゴンと化す」とのニーチェの言葉も有ります。「可愛いさ余って憎さ百倍」が有るならば、憎しみの想い入れが深いが故に其の憎しみが愛に昇華する、と言う事が有り得るのかもしれません。アノ首相と男性秘書官は最後まで大ボケキャラに終始したのは笑えた。ラストの太宰治の詩は意味深長ですね。さて此れにて「宇宙海賊キャプテンハーロック」DVDは終了しますが、何時の日かBD版が発売される事を願って止みません。