犯人は誰か?という謎解きを楽しめる作品ですが、「社会派ミステリー」の要素も勿論あります。某企業による手抜き工事が発覚し、それは少なくとも数人による連帯責任であるはずなのに、たった一人の人間の責任という形で処理され、あとの人達は(出世への影響もなく)事無きを得る。スケープゴートにされた男性は精神的に追い詰められて退職。しかしそれから二十数年後、事件は起きた・・・たった一人の人間を寄ってたかって精神的に追い詰めた側は、数年も経てばそのことをケロッと忘れますが、やられた側は二十年経とうが三十年経とうが絶対忘れませんからね。面白かったです。