原作小説一巻二巻のエピソードをかなり忠実にアニメ化してある。抑圧的にひっそりと背景のように暮らしていた主人公が中古のスーパーカブと出会ったことをきっかけに、抑え込んでいた自我を徐々に解放させていく、一言でいうと「バイクのせいで悪い子」になってく青春物語だ。原作において文章で描かれる心情や解説部分を思い切ってカットし、キャラクターの演技、表情で見せる演出がなされてるためにうっかり個々のキャラクターの内面を読み間違えてしまいそうになる辺りはちょっと注意が必要。演出方針が枷になり描写に苦慮したらしいか所も見受けられるが、原作に忠実に丁寧に音と時間をぜいたくに使った良作である。