「生きることは息をすること。息をすることは香りを感じること。だから、生きることは香りを感じること。」[本書より]
ロードスター、ベゼ ヴォレ、ラ パンテール……カルティエの香水の傑作を創り上げてきたマチルド・ローラン。芸術的な感性と共に香水について毅然と語る彼女は、ファクトに即した情報をオープンにすることこそが、香水の世界を理解し、香水に喜びや楽しさを見出すためには重要と唱える。それは、人間の感覚を広げ、世界の嗅覚的な側面に目覚めるということ。
本書は、子ども時代の記憶もみずみずしい描写で綴られた、全13章からなる「香りを感じるための哲学」。ハイブランドの香水もディスカウントストアの香水も等しく存在価値があるというメッセージをはじめ、香水を短期間のマーケティングから救いだす方策や、香水の世界をジェンダーレスにしてゆく手段などフェミニストとしての提言(マニフェスト)も魅力的だ。
カルティエの専属調香師による、嗅覚の美について探求した、しなやかに生きる女性の自伝的エッセイ。ポストコロナの時代にこそ必要な、あなたの感性をみがく「香りの時間」。
トップノート
XIII なぜ香水のおかげで人は人らしくありうるのか
VI なぜわたしは嗅覚とクリエイションに捧げる人生を選ぶに至ったのか
I なぜあらゆる香水が存在する必要があるのか
VIII なぜ匂いをよく嗅ぐことができるだけでは十分ではないのか
V なぜ美はあらゆる形でその価値を認められるべきなのか
XI なぜ天然香料と合成香料は対立すべきではないのか
X なぜ共同作業は我々の精神と能力を高めうるのか
IV なぜ高級香水は様式の問題なのか
II なぜわたしは「パルフュミスティック」なビジョンを擁護するのか
III なぜ新しさはもう終わったのか
VII なぜステレオタイプからは距離を取る必要があるのか
ー なぜ香水は芸術とともに、または芸術とは別に書かれうるのか
XII なぜ香水なしには自分はありえなかったのか
ラストノート
訳者あとがき
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